共同担保目録の取得方法は?売却時に必要なケースについても解説

不動産の売却に向けて登記簿などの書類準備を進めるなかで、「共同担保目録」という聞き慣れない言葉を目にしてお困りではありませんか。
ご自身の所有する物件にどのような担保が設定されているのか、権利関係を正しく把握せずに売却の手続きを進めてしまうと、後になって思わぬトラブルへ発展する恐れがあります。
本記事では、共同担保目録の基本的な意味や記載されている内容をはじめ、法務局やインターネットでの具体的な請求方法から必要となるケースについて解説します。
これから大切な不動産を安全かつスムーズに売却したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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共同担保目録とは?

共同担保目録とは1つの債権の担保として複数の不動産が設定されている一覧表のことで、記載内容には主に順位番号や所在などがあります。
まずは、共同担保目録の基本的な定義と、記載されている内容について解説していきます。
概要と登記簿の関係
共同担保目録は、1つの借り入れ金を担保するため、複数の不動産に設定された抵当権や根抵当権を一覧で示す公的な登記記録です。
土地と建物は法律上別々の不動産として扱われるため、一戸建ての住宅ローンでは両方が担保に入るケースが一般的でしょう。
登記事項証明書は、物件の基本情報を示す表題部、所有権を記録する権利部甲区、抵当権などを記録する権利部乙区で構成されます。
そして、共同担保目録は証明書の末尾に付加され、同じ債権の担保となっている不動産をまとめて確認できる仕組みです。
ただし、通常の請求では省略される場合があるため、取得時には「共同担保目録付き」と明確に指定する必要があります。
共同担保という仕組み
共同担保とは、1つの債権に対して複数の不動産を担保に入れ、金融機関などの債権者が返済を受ける確実性を高める仕組みです。
たとえば、土地だけでは融資額に見合う担保評価を確保できない場合や、土地と建物を一体で評価する場面に用いられるでしょう。
債権者は、共同担保となった複数の不動産から債権全額について優先的に弁済を受けられる点が、大きな特徴となります。
そのため、返済が滞った際には、土地と建物を同時に競売へかけるほか、状況に応じて一部を先に処分することも可能です。
また、分譲地などでは多数の土地へ共同担保を設定し、売れた区画から順次担保を外す運用もおこなわれています。
目録の主な記載事項
共同担保目録の冒頭には法務局が割り振った記号と番号があり、登記簿に記載された抵当権と照合できるようになっています。
目録内では不動産ごとに番号が付され、土地は所在と地番、建物は所在と家屋番号によって正確に特定される仕組みです。
日常的に使う住所と登記上の地番が異なる場合もあるため、確認するときは目録に記載された表示を基準にすると良いでしょう。
さらに、順位番号の欄を見れば、各不動産に設定された抵当権が第1順位か第2順位かといった優先関係も把握できます。
追加設定や一部抹消の履歴も残るため、売却や抹消手続きの前には、物件ごとの現在の担保状況を確認することが大切です。
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共同担保目録の請求方法と取得手段

前章では、共同担保目録の定義について述べましたが、実際に確認するためには手続きが必要です。
ここでは、法務局の窓口やインターネットを利用した取得方法について解説します。
法務局窓口での請求
共同担保目録は単独で取得するのではなく、対象不動産の登記事項証明書に付ける形で法務局へ請求する公的な書類です。
窓口では交付申請書に氏名や住所、対象物件の所在と地番などを正確に記入し、共同担保目録を付ける欄へ印を入れます。
ただし、普段使う住所と地番は異なることがあるため、権利証や固定資産税の書類などで正しい番号を事前に確認しておきましょう。
手数料は登記事項証明書1通につき600円で、収入印紙を申請書へ貼って納付します。
また、原則として誰でも請求でき、登記情報が電子化されているため、対象物件を管轄する法務局以外の窓口でも取得可能です。
オンラインでの請求
オンライン請求では、登記・供託オンライン申請システムを利用し、パソコンやスマートフォンから手軽に手続きを進められます。
利用前に申請者情報を登録し、物件の所在や地番を入力したうえで、共同担保目録を付ける指定を忘れずにおこないましょう。
証明書を郵送で受け取る場合の手数料は1通520円で、請求後に法務局の窓口で受け取る場合は1通490円です。
さらに、利用時間は平日の8時30分から21時までと比較的長く、自宅や職場から都合に合わせて申請できる点も便利といえます。
手数料はインターネットバンキングや対応ATMから電子納付するため、収入印紙を用意せずに済むのも利点です。
状況に応じた使い分け
売買や登記の予定が迫り、共同担保目録を当日中に確認したい場合は、法務局の窓口で直接請求する方法を選ぶのがもっとも確実です。
申請内容に不備がなければその場で証明書を受け取れるため、急いで権利関係を整理したい場面に向いているでしょう。
一方、取得までに余裕があり、移動時間や待ち時間を減らしたい場合は、手数料も抑えられるオンライン請求が便利です。
また、パソコン操作を避けたい方は、申請書と収入印紙、返信用封筒を法務局へ送る郵送請求も選べます。
郵送は到着まで数日以上かかるため、予定から日程を逆算し、どの方法でも共同担保目録を付ける指定を忘れないことが大切です。
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共同担保目録が必要となる主なケースと場面

ここまで、取得方法を解説しましたが、具体的にどのような場面でこの書類が求められるのかも、おさえておきましょう。
最後に、不動産売却時や抵当権の手続きなど、共同担保目録が必要となる場面について解説していきます。
不動産売却時の確認
不動産を売却するときは、買主へ所有権を移すまでに、対象物件へ設定された抵当権などを整理しておく必要があります。
対象物件がほかの不動産と共同担保になっている場合は、売却代金で債務を完済できるか金融機関へ確認しなければなりません。
ただし、完済できなくても、売却する物件だけを担保から外す一部抹消の同意を得られれば、手続きを進められることがあります。
一戸建てでは土地と建物だけでなく、私道持分や共有のゴミ置き場、小さく分かれた土地が担保に含まれる場合もあるでしょう。
共同担保目録で対象を一覧確認し、不動産会社や金融機関と早めに情報を共有すれば、抹消漏れや決済時の混乱を防げます。
抵当権の抹消手続き
住宅ローンを完済すると実体上の抵当権は消滅しますが、登記簿の記録が自動的に消えるわけではありません。
そのため、金融機関などから必要書類を受け取り、所有者本人が申請するか、司法書士へ依頼して抵当権抹消登記を申請する必要があります。
申請書には担保となっていた不動産をすべて記載するため、共同担保目録で土地や建物の範囲を確認すると安心でしょう。
また、私道持分や集会所の持分、複数区画に分かれた土地が含まれることもあり、一覧での丁寧な確認が役立ちます。
一部が漏れるとその抵当権だけが残るため、目録で対象数を数え、不動産1個につき1,000円の登録免許税も正確に算出することが大切です。
個人再生など法的整理
借金を圧縮して分割返済する個人再生で住宅ローン特則を利用する場合も、住宅と敷地の担保関係を正確に把握する必要があります。
この特則は、自宅を維持しながら住宅ローン以外の借金を減らし、再生計画に沿って返済を続けるための制度です。
ただし、住宅や敷地に住宅ローン以外の債権を担保する抵当権があると、原則として利用できないため注意しましょう。
さらに、店舗や別荘、親族所有の土地などが同じ住宅ローンの共同担保に含まれると、手続きが複雑になる場合があります。
そこで、弁護士や司法書士は共同担保目録から不動産の範囲や順位を整理し、担保権の内容を裁判所へ正確に示すことが重要です。
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まとめ
共同担保目録とは、1つの債権の担保として複数の不動産が設定されている内容を一覧で確認できる、登記事項証明書に付加される公的な記録です。
取得する際は法務局の窓口やオンラインなどを利用しますが、通常の登記事項証明書を請求する時に共同担保目録付きと明確に指定する必要があります。
この書類は不動産の売却時や住宅ローン完済後の抵当権抹消手続きのほか、個人再生といった法的整理の場面でも対象物件を正確に把握するために役立つでしょう。
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