不動産売却時のインスペクションについて!メリットも解説

不動産売却時のインスペクションについて!メリットも解説

大切に住んできた不動産の売却を検討する中で、建物の状態が買い手にどう評価されるのか、あるいは引渡し後に見えない欠陥によるトラブルが起きないかと不安に感じていませんか。
建物の状態を把握しないまま売りに出すと、後から思わぬ値引き交渉を受けたり、売却後に修繕費用を請求されたりするリスクがあるため、専門家による事前の調査が有効な解決策となります。
本記事では、売却前に建物をチェックするインスペクションの基本から実施する3つの大きなメリット、そして気になる費用の目安や専門家の選び方について解説します。
所有する不動産を適正な価格で、そして何より安心してスムーズに売却したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

インスペクションとは?

インスペクションとは?

不動産売却でインスペクションを検討する際、まずはその定義をおさえる必要があり、関連する制度には主に既存住宅状況調査があります。
まずは、不動産売却時におけるインスペクションの基本について、解説します。

定義と類似調査の違い

インスペクションとは、住宅の設計や施工に詳しい専門家が、建物の劣化や不具合の有無を確認する住宅診断です。
基礎や外壁、室内、床下などを対象に、建物を傷つけない目視や計測によって状態を調べていきます。
関連する調査には既存住宅状況調査と一般的な住宅診断があり、目的や確認範囲に違いがあるため理解しておきましょう。
既存住宅状況調査は、登録講習を修了した建築士が国の基準に沿って、構造や雨水の浸入を防ぐ部分を確認する制度となります。
一方で、一般的な住宅診断は設備や内装まで幅広く確認できるため、売却時に把握したい内容に合わせて選ぶことが大切です。

義務化の対象と必要対応

2018年4月の宅建業法改正で義務化されたのは、インスペクション自体ではなく、不動産会社が制度を説明する手続きです。
媒介契約を結ぶ際には、専門業者のあっせんを希望するか確認し、その内容を書面に記載する必要があります。
さらに、2024年4月以降は、あっせんをおこなわない場合に、その理由も記載する仕組みとなりました。
売主は調査結果から建物の状態を把握でき、買主は価格の妥当性や将来の修繕計画を考える材料にできます。
また、調査済みの物件では結果が重要事項説明書などに反映されるため、双方の認識を合わせた取引につながるでしょう。

実施時期と具体的な流れ

インスペクションは、購入希望者が現れる前の売り出し準備の段階で実施すると、結果を販売活動に生かしやすくなります。
早めに検査を終えておけば、建物の状態を広告や内覧時に具体的に伝えられ、買主にも安心感を与えられるでしょう。
まずは、不動産会社へ相談するか専門業者を選び、見積りを確認したうえで、図面や確認申請書などを準備します。
その後、技術者が屋内外を調べる際は、一戸建ての場合は約2時間~3時間が目安で、通常は数日~1週間後に写真付きの報告書で提出されるのです。
その後は、報告内容をもとに修繕するか現状を明示して売却するかを整理し、販売方針や買主への説明に活用していきます。

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売却前にインスペクションを受ける3つのメリット

売却前にインスペクションを受ける3つのメリット

前章では、インスペクションの基本について述べましたが、実施によってどのような効果が得られるのかが気になりますよね。
そこで、売却前にインスペクションを受けるメリットについて、解説します。

建物の客観的な状態把握

売却前にインスペクションを受けると、築年数だけでは判断しにくい建物の現状を、専門家の視点から客観的に把握できます。
基礎や外壁、室内などの状態が報告書に残るため、不動産会社と販売価格や売り出し方を相談する際の根拠になるでしょう。
また、状態が良好な部分は物件の強みとして伝えやすく、丁寧に維持してきた住まいであることを買主へ示せます。
一方で、修繕が望ましい箇所が見つかっても、売却前に直すか現状のまま引渡すかを落ち着いて検討可能です。
修繕を検討すべき箇所も把握しやすくなり、内覧時の質問に具体的な情報を示しながら対応できます。

買主の不安軽減と成約率

中古住宅を検討する買主は、外から見えない部分の劣化や購入後に必要となる修繕費について、不安を感じることがあります。
そこで、専門家による検査結果を提示できれば、建物の状態を具体的に確認でき、購入後の暮らしをイメージしやすくなるでしょう。
調査済みの物件であることは安心材料となり、状態が良好な箇所や注意が必要な部分も正確に伝えられます。
また、売主と買主が同じ報告書を見ながら話し合えるため、物件の状態や契約条件のすり合わせも進めやすいです。
積極的に情報を開示する姿勢は売主への信頼にもつながり、買主が納得して購入を判断できる環境を整えます。

引渡し後のトラブル防止

インスペクションは、引渡し後に建物の不具合をめぐる認識の違いが生じるのを防ぎ、契約不適合責任への備えにも役立ちます。
契約不適合責任とは、引渡した物件が契約内容と異なる場合に、売主が修繕などを求められる可能性がある責任です。
そのため、事前に判明した劣化や過去の修繕箇所を告知書や契約書へ反映し、買主と情報を共有しておくことが重要です。
たとえば、外壁のひび割れや雨漏りの補修歴を明確にしておけば、引渡し後の行き違いを抑えられます。
さらに、一定の要件を満たす物件では既存住宅売買瑕疵保険を利用でき、不具合が見つかった際の補修費用に備えることも可能です。

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インスペクション費用の目安と専門家の選び方

インスペクション費用の目安と専門家の選び方

実際にインスペクションを実施するにあたり、どれくらいの費用がかかるのかは、大切なポイントです。
最後は、依頼時にかかる費用の相場や、信頼できる専門家を選ぶための基準について解説します。

物件別の相場と追加費用

インスペクションの基本料金は、物件の種類や広さで異なり、マンションは約4万円~6万円、一戸建ては約5万円~7万円が目安です。
一戸建ては基礎や外壁、屋根など確認範囲が広いため、マンションより費用が高くなる傾向にあるでしょう。
また、延床面積が大きい場合や、床下・屋根裏への進入調査を依頼する場合は、追加料金が発生します。
床下や屋根裏の調査は各2万円~3万円程度、設備機器は約2万円、屋根は1万円~2万円程度が一般的です。
そのため、事前に確認したい範囲を整理し、基本料金に含まれる項目と追加費用を見積書で確かめておくと安心できます。

検査をおこなう専門家の資格

インスペクションを依頼する専門家は、調査の目的と報告書の使い方に合わせて、保有資格や対応範囲を確認することが大切です。
設備や内装まで住まい全体を幅広く調べたい場合は、民間資格を持つ住宅診断士が選択肢となるでしょう。
一方で、宅建業法に基づく説明や公的な制度で結果を利用する場合は、既存住宅状況調査技術者への依頼が必要です。
この技術者は建築士資格を持ち、国の登録講習を修了しているため、定められた基準に沿って調査をおこないます。
また、既存住宅売買瑕疵保険への加入も検討している場合は、資格だけでなく保険に対応した検査が可能か事前に相談してください。

見積り比較と補助金活用

見積りを確認する際は、金額だけで判断せず、基本料金に含まれる調査項目や追加料金、報告書の内容まで確かめることが重要です。
不動産会社から専門業者の紹介を受けた場合も、第三者の立場で調査してくれるか、説明がわかりやすいかを確認しましょう。
また、過去の実績や報告書の見本、調査後の相談対応を確認すると、信頼できる依頼先を選びやすくなります。
自治体によっては費用の一部を補助する制度があり、半額や上限5万円程度が支給されるケースもあるでしょう。
ただし、調査前の申請が条件となる場合もあるため、予約前に自治体と専門業者へ手順を確認しておくと安心です。

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まとめ

不動産売却時のインスペクションは、専門家が建物を調査するもので、売り出し前に2〜3時間かけて計画的に実施します。
売却前に建物の状態を客観的に把握でき、買主の不安を軽減するとともに、引渡し後のトラブル防止にも役立ちます。
費用は物件種別や追加調査で異なるため、目的に合う資格を持つ専門家を選び、見積もりを比較すると良いでしょう。

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