不動産売却時の物件調査について!種類別の事前準備も解説

不動産売却時の物件調査について!種類別の事前準備も解説

大切な不動産の売却を検討し始めたものの、査定や売買にあたって不動産会社が具体的にどのような物件調査をおこなうのか分からず、不安を抱えていませんか。
調査の目的や必要となる書類をあらかじめ把握しておかないと、準備に手間取って売却活動がスムーズに進まなかったり、後から思わぬトラブルに発展したりするリスクがあります。
本記事では、不動産売却時に不動産会社がおこなう物件調査の具体的な内容と流れ、そしてマンションや一戸建てといった物件種別ごとの調査の違いについて解説します。
これから不動産の売却活動を本格的にスタートさせ、トラブルなくスムーズに取引を成功させたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。

物件調査とは?

物件調査とは?

不動産売却では、まず不動産会社がおこなう物件調査には主に現地調査や法務局調査などがあることをおさえるべきです。
まずは、物件調査の目的や重要なポイントについて解説します。

調査の目的と5つの種類

物件調査は、売却する不動産の状態や権利関係を正しく把握し、買主へわかりやすく伝えるためにおこなわれます。
契約内容と実際の状態にずれがあると、引渡し後に思わぬトラブルへ発展するおそれがあります。
とくに、契約と異なる品質や数量があった場合は、契約不適合責任を問われる可能性もあるため注意が必要です。
主な調査は、現地調査、法務局調査、役所調査、生活設備調査、市場調査の5種類です。
これらを組み合わせることで、書類だけではわからない現況や、価格判断に関わる情報を多面的に確認できます。

現地調査の確認ポイント

現地調査では、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、建物や土地の状態を細かく確認します。
建物では、外壁や基礎のひび割れ、屋根の傷み、雨漏りの跡、設備の動作状況などが主なチェック項目です。
間取り図と現況に違いがないか、過去にリフォームや修繕をしているかも確認されます。
土地では、境界標やフェンスの位置、隣地との越境の有無を見て、敷地の状態を整理します。
あわせて、電気や水道、ガスなどの生活設備の位置や利用状況も調べるといいでしょう。
日当たりや風通し、道路幅、駅や学校までの道のりなども、買主に暮らしやすさを伝える大切な情報です。

法務局での権利関係確認

法務局調査では、登記事項証明書を取得し、所有者や面積、権利関係などの公的な情報を確認します。
登記事項証明書の表題部には、土地の地番や地目、建物の構造や床面積などが記載されています。
権利部の甲区では、所有者や相続登記の状況、差押えなどの記録を確認でき、乙区では、住宅ローンの抵当権や、通行に関する地役権など、所有権以外の権利を確認しましょう。
また、公図は土地の位置関係を確認する資料であり、地積測量図は面積や境界の根拠を示す資料です。
抵当権がある場合でも、完済予定や抹消手続きの流れを事前に確認しておけば、売却計画を立てやすくなります。

物件の種類で変わる各調査のチェック項目

物件の種類で変わる各調査のチェック項目

前章では、物件調査の全体像について述べましたが、物件の種類によって調査内容は変わりますよね。
ここでは、マンションや土地など、物件種別ごとの確認事項について解説します。

マンションの確認事項

マンションの売却では、専有部分だけでなく、建物全体の管理状況まで確認することが大切です。
まず、管理規約や使用細則を見て、ペット飼育や楽器演奏、リフォーム工事に関するルールを整理します。
窓やバルコニーのように、見た目は住戸の一部に感じられても、共用部分として扱われる箇所もあります。
そのため、専有部分と共有部分の境界を明確にし、買主へ誤解なく説明できるようにしておきましょう。
また、大規模修繕の実施時期や長期修繕計画を確認し、建物の維持管理の状況も把握します。
不動産会社は、管理会社から重要事項調査報告書を取り寄せ、管理費や修繕積立金、滞納の有無なども確認します。

土地売却の確認ポイント

土地を売却する際は、境界や用途地域、道路条件など、買主の建築計画に関わる情報が重視されます。
境界確定では、隣地や道路との境目を明らかにするため、境界標や測量図を確認します。
測量図が古い場合や、現況と合わない場合は、土地家屋調査士に相談し、資料を整えることが必要です。
役所調査では、建てられる建物の種類や規模に関わる用途地域を確認します。
さらに、建ぺい率や容積率、前面道路の幅員、道路後退の要否なども重要な確認項目です。
地盤については、過去の調査資料やハザードマップを参考にしながら、その土地の特徴や注意点を整理します。

一戸建ての確認ポイント

一戸建ての売却では、土地の状況にくわえて、建物の状態や建築時の履歴を確認する必要があります。
代表的な書類には、建築基準法などに沿って計画されたことを示す建築確認済証があります。
また、完成時に適切な検査を受けたことを示す検査済証や、リフォーム、増築の履歴も重要な資料です。
さらに、給湯器などの設備保証書や、シロアリ対策の実施履歴と保証期間も確認しておくと安心です。
書類が見当たらない場合でも、自治体で台帳記載事項証明書を取得すれば、建築確認の履歴を調べられることがあります。
必要に応じて建物状況調査を活用すれば、建物の状態を客観的に示しやすくなり、買主の安心にもつながります。

物件調査の流れと事前準備の書類

物件調査の流れと事前準備の書類

ここまで、物件種別ごとの調査内容を解説しましたが、実際の調査手順や事前準備についてもおさえておきましょう。
最後に、物件調査の具体的な流れと、売主が準備すべき書類について解説します。

聞き取り調査の提供情報

聞き取り調査では、売主が把握している物件情報を不動産会社へ伝え、調査の精度を高めます。
購入時のパンフレットや図面、売買契約書、重要事項説明書などが手元にあれば、確認がスムーズです。
また、リフォームや修繕をおこなった場合は、時期や工事内容、施工会社名を整理しておきましょう。
設備については、給湯器や浴室乾燥機などの交換時期、保証書の有無を伝えると状態を把握しやすくなります。
過去に、雨漏りやシロアリ対策をしたことがある場合は、対応内容と現在の状況を共有することが大切です。
土地の場合は、境界確認の経緯や近隣との取り決め、私道の利用状況なども、忘れずに伝えておきましょう。

事前に準備する必要書類

事前に準備したい書類には、登記事項証明書や測量図、固定資産税納税通知書などがあります。
登記事項証明書は、所有者や抵当権の確認に使い、測量図は土地の面積や境界を確認する資料になります。
固定資産税納税通知書は、税額や評価額を把握するために役立つ書類です。
マンションでは、管理規約や使用細則、総会議事録、修繕履歴などを用意しておくと確認が進めやすくなります。
一方で、一戸建てでは、建築確認済証や検査済証、設計図書、設備保証書などがあると安心です。

一連の調査プロセス解説

物件調査は、まず売主への聞き取りと書類確認から始まり、売却する不動産の概要を整理します。
次に、不動産会社が現地を訪れ、建物や土地の状態、生活設備、周辺環境などを確認します。
その後、役所で用途地域や道路条件を調べ、法務局で登記情報や公図などを確認していきましょう。
必要に応じて、管理会社や水道などの事業者へ問い合わせ、資料と現況に違いがないかも確認します。
調査結果は、査定価格の算出や販売計画の作成、重要事項説明書の準備に欠かせない情報です。
結果報告では、確認できた内容や追加で調べる事項が整理されるため、気になる点はその場で質問しておくと安心です。

まとめ

不動産売却を安全に進めるには、引渡し後のトラブル防止のため、不動産会社が現地や法務局などで主に5種類の物件調査を実施します。
マンションは管理状況、土地は境界や用途地域、一戸建ては建物状態や建築履歴など、物件の種類ごとに確認項目が異なります。
調査は売主への聞き取りから始まるため、流れを把握し、必要書類や情報を事前に準備しておくと手続きを円滑に進められるでしょう。

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